PBJ (Project Bergson in Japan) 国際シンポジウム 2016

『物質と記憶』を診断する

ベルクソンと脳・時間・記憶の諸問題


ベルクソンの主著にして最も難解と言われる『物質と記憶』。生理学・物理学といった関連諸科学の発展をいち早く取り込みつつ打ち立てられた独創的な理説のうちには、現在の知見に照らし合わせることで初めて浮かび上がってくる、多くの挑発的なアイデアがいまなお潜伏している。各分野の気鋭の理論家たちが集結して、その可能性と射程を徹底的に吟味する。

 

 

今年度もアンリ・ベルクソンの主著『物質と記憶』をめぐる国際シンポジウムを開催いたします。昨年度の試みでその輪郭が見えてきた時間と心をめぐる『物質と記憶』の理論的射程を、いっそう深めるため、昨年に引き続いての参加となるバリー・デイントンに加え、新たに脳神経の研究者や精神病理学者などを招いて徹底的に討議します。時間の哲学および心の哲学にかかわる多くの研究者に関心を持っていただければ幸いです。 

 

 

2015年度シンポジウムの論集が、2016年11月に書肆心水から出版されます!(amazonページ

『ベルクソン『物質と記憶』を解剖する――現代知覚理論・時間論・心の哲学との接続』

『物質と記憶』を、アフォーダンス知覚理論、認知科学、時間の分析形而上学、などに接合する新しい試みです。発表時の論文に加え、新規にコラムやリプライ論文などを収録した意欲的なものになっております。ベルクソン研究者の方々のみならず、広く哲学・科学形而上学・意識の科学などに関心のある方々に手にとっていただきたいと願います。こちらからご予約いただけます。当ウェブサイト内書籍ページはこちら

 2016年『物質と記憶』シンポジウム

 『物質と記憶』を診断する

——ベルクソンと脳・時間・記憶の諸問題

 

ポスター・チラシができました(→)

PDFファイルでダウンロードいただけます。

 

開催日時 

11月10日(木)法政大学 13:00-18:30

11月11日(金)明治大学 12:30-18:00

11月13日(日)大阪大学 13:00-18:30 

 

併催:若手研究セミナー

11月10日(木)法政大学 10:30-11:45

11月11日(金)明治大学 10:00-11:15

 

※ 11日の時間割が変更になりました。ご注意下さい。


日本人提題者

  • 兼本浩祐(愛知医科大学医学部)
  • 太田宏之(防衛医科大学校医学教育部)
  • 村山達也(東北大学)
  • 檜垣立哉(大阪大学)
  • 藤田尚志(九州産業大学)
  • 平井靖史(福岡大学)

 

外国人提題者

  • Barry Dainton (リバプール大学)
  • David Kreps (サルフォード大学)
  • Camille Riquier(パリ・カトリック学院)
  • Michael R. Kelly (サンディエゴ大学)
  • Ioulia Podoroga(ジュネーブ大学)
  • Jean-Luc Petit (ストラスブール大学)

併催:若手研究セミナー

(10日と11日の午前
プログラムダウンロードできます。和文英文

  • 岡嶋隆佑
  • 松井久
  • 笠木丈
  • 小杉将誠
  • 中原真祐子
  • 佐藤愛    

8PBJ(Project Bergson in Japan) 国際シンポジウム2016

『物質と記憶』を診断する——ベルクソンと脳・時間・記憶の諸問題

 

1110日(木)《時間と形而上学》@法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階スカイホール

10 :30-11 :45 若手研究者セミナー(岡嶋隆佑・松井久・中原真祐子)

13 :00-15 :00 セッション1 司会:安孫子信(法政大学)

カミーユ・リキエ(パリ・カトリック学院)「『物質と記憶』と形而上学の直観的再興」

村山達也(東北大学)「ベルクソンの潜在性概念」

特定質問者:藤田尚志(九州産業大学)

 

15:20-17:20 セッション2 司会:平井靖史(福岡大学)

バリー・デイントン(リバプール大学)ベルクソンにおける見ること・夢見ること・在ること」

太田宏之(防衛医科大学校)「空間的神経表象から時間的圧縮過程へ」

特定質問者:マイケル・R・ケリー(サンディエゴ大学)

 

17:40-18:30 全体討議

 

1111日(金)《脳と記憶》@明治大学 駿河台キャンパス アカデミーコモン2階会議室

10:00-11:15 若手研究者セミナー(小杉将誠・笠木丈・佐藤愛)

12:30-14:30 セッション1 司会:合田正人(明治大学)

ジャン=リュック・プチ(ストラスブール大学)「記憶と脳——ベルクソンの誤り」

兼本浩祐(愛知医科大学)「フロイトの記憶と視覚失認を通してベルクソンの第一の記憶を理解する試み」

特定質問者:三宅岳史(四国大学)

 

14:50-16:50 セッション2 司会:藤田尚志(九州産業大学)

デイヴィッド・クレプス(サルフォード大学)「『物質と記憶』とディープ・ラーニング」

平井靖史(福岡大学)「時間的に拡張された存在論における記憶の時制と

特定質問者:永野拓也(熊本高等専門学校)

 

17:10-18:00 全体討議

 

1113日(日)《記憶と未来》@大阪大学 吹田キャンパス 人間科学部本館551教室

13 :00-15 :00 セッション1 司会:杉村靖彦(京都大学)

ユリア・ポドロガ(ジュネーブ大学)「現在の脆さ——ベルクソンと美的経験」

檜垣立哉(大阪大学)「ベルクソンにおける純粋記憶とはなにか、何故過去はすべてが存続するのか」

特定質問者:増田靖彦(龍谷大学

 

15:20-17:20 セッション2 司会:檜垣立哉(大阪大学)

マイケル・R・ケリー(サンディエゴ大学)「記憶力の幸福な性向——ベルクソン『物質と記憶』と道徳性の進化」

藤田尚志(九州産業大学)「ベルクソンの未来——『物質と記憶』から『創造的進化』へ、そして…——」

特定質問者:村山達也(東北大学)

 

17:40-18:30 全体討議