PBJ『物質と記憶』研究の最終巻となる『ベルクソン 『物質と記憶』を再起動する』、発売されました。
※完売していて、問い合わせの多かった第一弾『解剖』も併せて増刷されます。この機会に是非『解剖』『診断』『再起動』、三冊お揃え下さい。
『再起動』の目次・序論・索引を以下でお読みいただけます。
http://www.shoshi-shinsui.com/SPL186.pdf
なお『診断』は、amazonでは品切れor高値になっていますが、出版社在庫はありますので、ご注文いただければ他の本屋では定価でご購入いただけます。
以下はhontoのリンク:
日仏哲学会2018年春大会の前日ワークショップにて、三年間の第三期PBJ『物質と記憶』の総括を行います。
題目:「拡張ベルクソン主義は何をなしえたか・なしうるか——PBJ 2015-2017『物質と記憶』の総括と展望」 日時:2018年3月23日(金)16時30分−19時30分
会場:南山大学 名古屋キャンパス R棟56教室
司会進行役:安孫子信(法政大学)
コメント:安孫子信(法政大学) 杉村靖彦(京都大学) 三宅岳史(香川大学) 岡嶋隆佑(慶應大学) 米田翼 (大阪大学)
応答者:平井靖史(福岡大学)
時間から意識の問題にアプローチするベルクソン説の基本アイデアの一つは、〈意識の発生は遅さ、すなわち時間的引き延ばしを条件としており、逆に物質が意識を欠くのはその時間的延長が最短である(理念的瞬間で近似できる)ためである〉と要約できます。現在の心の科学と哲学によって、この考えを照らし返すことで何が見えてくるか。
こうした今期『物質と記憶』の研究モチーフについて詳しくは平井の「序論」(第一弾『『物質と記憶』を解剖する』所収)で論じています。書誌心水のホームページからサンプルPDFで読むことができます。なお、PBJ全体の経緯については藤田尚志氏による「はじめに」、どのような問題系がカバーされているかを一覧できる「索引」も同じく閲覧できます。
PBJ国際シンポジウム『物質と記憶』最終年度となる2017年度版、おかげさまで無事終えることができました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!厚くお礼申し上げます。
かつてない興隆を極める意識の科学の時代に、ベルクソン『物質と記憶』という書物のもつ現代的な哲学・科学的意義を共有することが、わずかなりともできたでしょうか。もちろん万能な哲学はありません。しかし、見過ごすには惜しい斬新な概念装置・理論フレームが、この書物には未発見のままたくさん埋もれています。時間版汎心論、ハイブリッド知覚理論、意識の減算的生成、純粋記憶、等々。その一部を示し得たとすれば、本プロジェクトの探求はようやくスタート地点に立ったと言えるのかも知れません。これからもPBJの活動にご理解をご支援を賜ることができればたいへん幸いです(平井)。
拡張ベルクソン主義 第二弾が早くも出来!
2016年度論集『ベルクソン 『物質と記憶』を診断する』が書肆心水より発売中です。編纂にあたりコラムなどを交えて再配置しました。ダイナミックな議論の広がりを味わっていただければ幸いです。
詳細はBooksページへ。
PBJ後援により、実在論にかんするワークショップを開催いたします。
2016年11月に開催され、すでに伝説的といわれているシンポジウムChoses en soi : métaphysique et réalisme aujourd’huiの主催者のひとりエリー・デューリング氏をお招きして、これまで明かされていなかった実在論の動向に対する彼自身のスタンスを論じていただきます。
現代フランス哲学、物理学の哲学、時空の形而上学、美学など、多岐にわたって精力的に活躍中の哲学者エリー・デューリングが、近年の様々な実在論的潮流(分析形而上学、プラグマティズム、思弁的実在論、新実在論etc)を念頭に置きつつ、気鋭の若手二人を相手に、時間論の観点から実在とは何かを問い直す。
4月29日(土曜)
法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー25階B会議室
14:00-14:10 主催校挨拶:安孫子信(法政大学);趣旨説明:岡嶋隆佑(慶應大学)
14:10-15:10 講演:エリー・デューリング(パリ第10大学)
15:25-15:55 特定質問1:千葉雅也(立命館大学)
15:55-16:25 特定質問2:近藤和敬(鹿児島大学)
16:25-17:00 質疑応答
第一日:10月26日(木)法政大学(市ヶ谷キャンパス)ボアソナードタワー26階A会議室
原健一(北海道大学)
吉野斉志(京都大学)
13:00-15:00 セッション1
フレデリック・ウォルムス(パリ高等師範学校) 『物質と記憶』における生
安孫子信(法政大学) 実証的形而上学
15:20-17:20 セッション2
司会: 安孫子信(法政大学)
ポール=アントワーヌ・ミケル (トゥールーズ大学) ベルクソンにおける現働的なものと潜在的なもの
村上靖彦(大阪大学) 現象学をベルクソン化する
17:40-18 :30 全体討議
第二日:10月27日(金)明治大学(駿河台キャンパス)アカデミーコモン(2階) A2-3室
12:30-14:30 セッション 1
谷淳 (沖縄科学技術大学院大学) 脳型ロボット研究に基づく意識及び自由意志の統合的な理解
三宅陽一郎(日本デジタルゲーム学会) 遅延と迂回と多層による人工知能における意識構築
特定質問:三宅岳史(香川大学)
14:50-16:50 セッション 2
司会:合田正人(明治大学)
バリー・デイントン (リバプール大学) 無時間的汎心論
平井靖史(福岡大学) 時間によっていかに心が構成されるか
17:10-18:00 全体討議
第三日:10月29日(日)京都大学(吉田キャンパス)京大文学部新館第一・第二講義室
10 :30-12 :30 セッション 1
スティーヴン・D・ブラウン (レスター大学)溺死する心——現代心理学におけるベルクソンの継続的な妥当性について
杉村靖彦(京都大学) 純粋記憶の「自覚」——西田幾多郎の絶対無の哲学からの(過剰)解釈
特定質問: 伊東俊彦(相模女子大学)
14:00-17:00 セッション 2
司会:杉村靖彦(京都大学)
アンヌ・ルフェーヴル(高等師範学校パリ・サクレー校) 『物質と記憶』から『想像と発明』へ——シモンドンあるいはイマージュのもう一つの理論
平光哲朗(神戸学院大学) extensionと縮約——『物質と記憶』第四章におけるベルクソンの直観を再考する─
永野拓也(熊本高等専門学校) 関係と偶然——『物質と記憶』をめぐる「持続」解釈の試み
17:20-18:20 全体討議
最終年度となる2017年度の日程が確定しました。
10月26日(木)法政大学、10月27日(金)明治大学、10月29日(日)京都大学
登壇者一覧(順不同):