Remembering: Analytic and Bergsonian Perspectives 4

ベルクソン✖️分析記憶の哲学、第四弾!

 

ベルクソン哲学において記憶は、『物質と記憶』のタイトルにも示されるように、核心的なテーマです。一方、この10年間で分析哲学における記憶論は急速に発展し、多くの成果を上げてきました。

私たち「Project Bergson in Japan(PBJ)」は、現代記憶哲学最大の拠点ともいえるグルノーブル大学 記憶の哲学センター(Centre for Philosophy of Memory, Université Grenoble Alpes)と協力し、2019年よりこれら二つの異なる伝統に属する記憶論の対話を継続的に推進してきました。本シリーズも、今回で第4回を迎え、語彙や方法論の齟齬や対立を超えた対話が実を結びつつあります。Bergsoniana最新号では、双方からこのテーマでの寄稿が掲載される予定です。

 

今回のイベントでは、従来の個別発表プログラムに加え、「ベルクソンの純粋記憶」に関するマルチ時間スケール解釈をめぐる特別シンポジウムを開催します。ベルクソン哲学と分析哲学的記憶論の知的交叉点を探索し、さらなる発展を志す幅広い研究者・学生の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

日時:6月28-29日

場所:慶應義塾大学三田キャンパス

   6月28日(土)東館4階オープンラボ

   6月29日(日)東館6階G-Lab

 

使用言語:英語

対面のみ・オンライン配信なし・登録なし

プログラムは以下の通り。

 

プログラム

6月28日(土) 東館4階 オープンラボ

  • 13:05–13:55
    連続主義とベルクソンの記憶論
    クルケン・ミカエリアン(グルノーブル・アルプ大学 記憶哲学センター)
  • 14:00–14:50
    ベルクソンにおける記憶の方向
    天野恵美理(高崎経済大学)
  • 14:55–15:45
    「現在の記憶」というベルクソンの概念について
    原健一(金沢工業大学)
  • 15:45–16:00
    休憩
  • 16:00–16:50
    ベルクソン的直観から分析的視点へ:エピソード記憶の想起と行為
    ドゥジャ・ブマザ(グルノーブル・アルプ大学 記憶哲学センター、慶應義塾大学)
  • 16:55–17:45
    認知症へのベルクソン的アプローチ
    藤田尚志(京都工芸繊維大学)
  • 19:00
    懇親会

 

6月29日(日) 東館6階 Gラボ

(平井靖史「純粋記憶のマルチタイムスケール解釈」シンポジウム)

  • 10:00–10:50
    純粋記憶のマルチ時間スケール解釈
    平井靖史(慶應義塾大学)
  • 10:55–11:45
    記憶痕跡の説明力――ベルクソンへの反論
    ドニ・ペラン(グルノーブル・アルプ大学 記憶哲学センター)
  • 11:45–13:15
    昼食
  • 13:15–14:05
    想起を想起すること
    櫻木新(芝浦工業大学)
  • 14:10–15:00
    エピソード記憶に関する平井のベルクソニズムを位置付ける
    クルストファー・マキャロル(国立陽明交通大学)
  • 15:05–16:25
    平井靖史からの総合応答+全体討論

 

主催

ドゥジャ・ブマザ(グルノーブル・アルプ大学 記憶哲学センター、慶應義塾大学)

平井靖史(慶應義塾大学)

クルケン・ミカエリアン(グルノーブル・アルプ大学 記憶哲学センター)

 

このイベントは科学研究費助成事業(科研費)基盤研究(B)「ベルクソン時間思想の多元的展開」(課題番号:24K00005)の支援を受けて実施されています。